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『城山の家』

  • 丘の上から東山の街のパノラマを臨むLDKと大バルコニー

    家族と来客が楽しく過ごすための大空間を実現した大スパン木造トラスの家:名古屋市rsms様邸

    名古屋市千種区の覚王山付近は土地のアップダウンが激しく、坂道を上ったり下りたりが連続している寺社町にあたります。s様の住宅はその丘のほぼ一番高い場所に計画されました。そのため南東側に広がる東山の町の眺望や夜景が素晴らしく、遮るもの無く吹く風の心地よい場所でもあります。

    今回の住宅設計担当はs様が東京に勤務されていた時のお知り合いの設計事務所の方。敷地の特性を読み解き、眺望の良さを十二分に活かすため、また、大人数を招き食事会を催すのが大好きなs様のために大スペースを確保するべく、2階にLDKを配置する間取りとしました。LDKはアイランドキッチンと壁付けキッチンの二列型とし、東側に勾配天井を持つ大ボリュームのリビングダイニングが広がり、南側にはセカンドリビングとして屋外に約12帖大のバルコニーが続きます。そのいずれの場所からも眼下に広がる東山の景色を眺められる配置計画。普段は生活の場として使われるLDKと子供の遊び場として使われるバルコニーはアイランドキッチンを中心として10~20人前後を招いても十分なパーティースペースに様相を変えます。

    計画地は名古屋市条例の緑化地域や風致地区に該当するため、敷地面積の30%を緑化する必要があり、駐車場、庭の一部を除いた部分は一面の緑。傾斜地に建築しているため庭の半分以上が芝生の斜面になっています。幼い兄弟がもう少し大きくなったら段ボールで滑る恰好の遊び場所になっているところが想像できます。


    [延床面積]155.07㎡(約46.91坪)/[工法]木造軸組工法 一部木造トラス工法

    [断熱]基礎内:押出法ポリスチレンフォーム50㎜ 外壁:高性能グラスウール120㎜  屋根:高性能グラスウール240㎜

    [換気]第3種機械換気

    [屋根・外壁]屋根:ガルバリウム葺き 外壁:ガルバリウム鋼板角波張り

    [開口部]アルミ樹脂複合サッシ

    [内装]床:ウオルナット突板フロア 内壁:エコクロス貼 天井:エコクロス貼、パイン材

    [UA値]- [ηA値]- [C値]0.5

    [耐震等級]-/[耐風等級]-

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    建築後記

    2階LDKは大人数を招いたりするという性格から無柱空間とする事がs様ご希望だったとの事です。設計士tさんは木造住宅でそのような柱の無い大空間を実現するために、集成材をスチールのプレートとドリフトピンで緊結するトラス構造の棟木で屋根構造を支える計画をされました。図面をもらってコンセプトを聞いた時は『流石は設計士さん。スゴイ事を考え付くものだ』と度肝を抜かれる思いでした。それというのも人をたくさん招いて食事を振舞うのが大好きだというs様のお人柄のため。tさんがそのご希望を確実に実現するため。詳細な構造計算が必要であり、トラスを構成する鉄鋼や集成材の加工など『だいぶ手間暇や費用が掛かりますよ?』と尋ねた際、『それが私がやりたい事です。』と一点の迷いなく言い切ったs様にもう一度度肝を抜かれる事になりました。