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HOUSING IDEA 15
近年、住宅の営業設計をしていますと、年齢層を問わず「平屋建ての住宅がいいなぁ」というお客様が多いように感じます。
一昔前では平屋建ては仕事を引退されたご夫婦が、上下階の上り下りの必要のない足腰にやさしい家を建てたい、というご希望で検討されることが多かったように思います。
また、当時は若い年齢層のご夫婦の間では外観は洋風、特に奥様からは「南仏プロヴァンス風がいい。」というご希望をよく聞きました。
洋風の外観ですので、平屋よりはむしろ2階建ての方がデザイン、イメージにもマッチしていたのです。
南仏風外観
クラシックなスタイルの平屋建て洋風住宅もあります
最近ではまず外観のイメージからして流行が変化しているのか、若いお施主様でも「和モダン風の外観がいい。」というご希望が多いように感じます。
和風、和モダン風の外観は洋風とは違い、屋根、軒を低くおさえた平入り(軒のある方に玄関がある)のデザインとなります。
この外観には平屋建てが合っているため、若い方でも平屋建てのご希望が増えているのではないでしょうか。
メリットとしてはやはり1階ですべての機能が完結しているため、上下階の上り下りがなく、生活がしやすいということでしょうか。
1階の面積は広がる傾向にありますので、小屋裏空間は長大に取ることができ、小屋裏収納として活用できます。
2階建てに比べ物理的な重心が低くなりますので、構造力学上、地震・台風にも強い住宅になる、ということが言えます。
現場施工的には2階に水周り設備がある場合に比べ、給排水管計画が比較的容易であるということが考えられます。
(間取りによって建物の中央付近に設備がある場合は注意が必要ですが。)
デメリットに関しましては建築の単価が少々上がるということが挙げられます。
単純に同じ延床面積ならば屋根の面積は2階建ての2倍。基礎コンクリートの面積も2倍。整地の分も地盤改良の範囲も全て2倍。その分だけ費用がかかってしまいます。
建築の敷地に関しても、2階建てを建築するよりは比較的大きなスペースが必要になります。
間取りによって住宅の中央部に近づくほど、日照が入りづらくなります。平面計画上で中央部には収納などを配置するべきでしょう。または、中庭などを設け、中央部でも十分な採光を確保する計画としても良いのではないでしょうか。
平屋建てですが、開放感を演出するため勾配天井としています。
広大な屋根裏空間を利用した収納付き。
リビングからロフトを見上げる。
書庫としても使用できるロフト。
お子様が小さいうちは遊び場としても使用できます。
子供室にはロフトがつくられています。
hu様邸
吹抜の代わりに勾配天井として、空間を広々と演出。